
匿名
赤い色の残った肉料理が苦手です。中が赤いハンバーグや、最近はポークでもピンク色なのをよく目にします。低温調理で中心温度が何度とか、赤い汁は血液ではないとか言われていますが、見た目で心が折れてしまいます。稲田さんはレアな肉料理はお好きですか?
肉が赤いこととレアであることは同じではないという点には注意が必要です。 しかも日本ではレアじゃないものがレアと呼ばれていることも少なくなく、そのあたりが余計ややこしくなっています。 例えば低温調理チャーシューはレアではないのにレアチャーシューと呼ばれています。そしてそのせいで「レアでもいいんだ」と勘違いしてガチのレアを出す素っ頓狂な店もあります。地獄です。 さらには最近では完全に加熱しているのに「水分が多くて柔らかい」ことをアピールするために「生〇〇」という食べ物までたくさん出てきて、もうぐちゃぐちゃです。日本人が食べ物の味だけではなく語感にまで貪欲なのはある意味アッパレかもしれませんが、そのせいでカオスな状況になっているわけですね。 さて、僕は赤みを残した肉は好きです。でもそれは、それが適切な温度で加熱されているかどうかを見た目でだいたい判断できるからです。レアも物によっては嫌いではありません。でもそう言えるのは、レアで食べていい食材かどうかを概ね判断できるからです。よく考えたらこれは結構な専門知識です。 相談者さんは「心配しすぎ」なのかもしれませんが、このカオスな世の中では、それくらい心配するくらいでちょうどいいのかもしれません。赤みがなくなるまで加熱してもおいしい肉料理は、世の中にいくらでもありますからね。