
匿名
パサパサの屋台で食べるような焼きそばが好きです。ですが、家のフライパンで作るとベチョベチョ薄味になってしまいます。どうしたら、家のフライパン調理でパサパサのしっかり味屋台の焼きそばに近づきますか?
ホットプレートならいともたやすいわけですが、フライパンならなるべく大きいものを使うか、小さいのしかなければ一度に作る量を抑える必要があるでしょうね。 ただしその条件をどうしても満たせなくても、近付ける工夫は可能だと思います。 べちゃっとなるのは、言わずもがな、麺に含まれる水分を飛ばしきれていないからです。加熱すると当然水分は確実に飛んではいくわけですが、その水分が麺の表面に中途半端にとどまったままだと、それは単に麺表面の糊化を促すだけになってしまいます。 そうならないようにするにはまず、麺の表面が油でしっかりコーティングされている必要があります。屋台や専門店の焼きそばは、びっくりするほどの油が使われているものです。家庭料理の常識はいったん捨て去る必要があります。 極端な話、油を浸るくらい注いでそこで麺を揚げ焼きのようにすると「絶対に」べちゃべちゃにはならないのはイメージできると思います。もちろんそうすると焼きそばではなく「揚げそば」になってしまうので、そうしろといっているわけではありませんが、そのイメージを持つことが大事です。 具体的には、麺全体に油が行き渡るように混ぜたら、しばらく動かさずにそのまま焼いていきます。少し香ばしい香りがしてきたら、上下を返すようにして更に焼いていきます。 フライパンが小さい場合はこの時、裏面表面以外の内部はまだ水分が飛んでいないので、今度は全体を混ぜて、また動かさずに焼き付けていきます。 これを繰り返していくと、ほぼ全ての麺から水分を飛ばし、なおかつ表面を逆アルデンテ的に固めていくことができます。 もちろんエントロピー的に、麺の一部は揚げたような状態になったり、場合によっては焦げてしまう可能性もありますが、それが一部に止まっている限りは気にしないことです。 ちょっと飛ばしすぎかな、くらいまで焼いたら、ソースを入れます。水分を飛ばしすぎた麺が一気にソースの水分を吸って、べにゃべちゃになる隙を与えません。ちなみにソースは大量に入れないとそれっぽくなりません。ここでも家庭料理や和食の常識は捨て去る覚悟が要ります。 ソースが入ると焦げやすいので、ここからはよく混ぜながら炒めていきます。あれ?やっぱりなんかまだベチャっとしてるぞ?と思ったら、奥の手があります。いったん火を切って放置するのです。 しばらくして焼きそばがだいたい冷めた頃にフライパンの前に戻ってくると、あら不思議、麺はいい感じになっているはずです。もう一度火をつけて炒めていくとパサパサになっていくはずです。 ここで具をいれます。細かめに切った最小限のキャベツです。え? キャベツ以外に肉や他の野菜も入れたい? 贅沢だなあ、だったら最初にさっと具だけを炒めておいて、このタイミングで鍋に戻します。これで完成です。 僕は(肉を入れない代わりに)ここに目玉焼きを載せます。青海苔もいいですが、僕は刻み海苔派です。 お試しください。