
匿名
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現在マッチングアプリでパートナーを探している27歳女性で、イナダさんには及びもつきませんがフードサイコパス&食いしん坊です。その上で男性から「食べること(料理)お好きなんですね!僕もです!」と話題を振られてしまう上に結果解釈違いで合わず…となりがちです。フードサイコパスないしその傾向が強い人はどのような方と相性がいいと思いますか?いっそ食事への興味が薄く全て委ねてくれる方がいいのでしょうか?
僕の友人が、出張でとある地方都市を訪れた時の話です。 駅にはアテンドしてくれる人が迎えに来てくれていました。その人は、その友人が食い道楽であることを知っていて、彼にこんなことを言いました。 「この辺りのおいしい店のことなら任せてください。私も食べ歩きが趣味でね。あそこのビルなんて上から下まで全部行きましたよ」 彼が指差す方向には、地方の駅前によくある、鳥貴族や和民やはなの舞などのチェーン居酒屋が上から下までびっしり入ったビルが……。 Twitterでなべやすさんがこんなことを言ってました。 「自分は旅行先で、ホテルの人におすすめの店は絶対に聞かない。なぜなら彼らは自分がフードサイコパスであることなんて知らないから、彼らが薦める店は少なくとも自分向きではない」 まあ、世界とはこういうものですよ。 フードサイコパスはそうでない人の気持ちがわからない(なので常にそのことを自戒しなければならない)のですが、実は「逆もまた真なり」なのです。 多くの人は普段、おいしいものを食べることが好きな人たち、そしてその延長上にある「グルメな人」とは接しています。フードサイコパス的世界観に触れることはあまりありませんし、フードサイコパスとて常にその異常性を発露し続けているわけでもありません。普段はそれを隠して世間と折り合いをつけています。 なので「食べることが好き」は、誰とでも共感できる、極めて無難な趣味として機能しています。だから自己紹介の趣味の欄に、他に書くことが無ければ、それは安易に書き込まれます。 しかしそれは「私は霊長類ヒト科ヒト族ホモサピエンスです」と言ってるのとそう変わりません。 食にせよ何にせよ、価値観が最初からばっちりシンクロする人なんていません。しかし一緒にいる時間が長くなれば、それは部分的に一致していきます。そしてそれはおおむね、その何かに対する想いが、より強い方に引っ張られます。 そういう意味で確かに、食への興味が薄い人を一から調教する、というのは現実的に有効かもしれませんね。 もちろんお互い「ここは譲れない」部分はあるでしょうから、100%は一致しません。 何にしても、引っ張られるにせよ、違いを許すにせよ、そこには信頼関係が大前提になります。 だんだん結婚式の退屈なスピーチみたいになってきて自分でも気持ち悪いのですが続けます。 月並みですが結局は、信頼できる人、自分を信頼してくれる人を探すしか無いのではないでしょうか。 などと言いつつ、 「自分はエスニックとかフレンチとか行きたいけど旦那は焼肉か寿司しか行きたがらない」 「ハンバーグとから揚げ以外は作ってもあんまり喜ばない」 みたいな不満は、これまで何度も何度も何度も何度も聞きました。 なので「お互いの信頼」と同じくらい必要なのは、各自が好き勝手できる関係性なのかもしれませんね。