価格設定やスタッフの配置などでも変わってきますが、原則的には生ビールの方が利益が出せて嬉しい、というのが原則です。 なぜなら生ビールも瓶ビールも中身のリッターあたり原価は同じだからです。 大昔は中ジョッキの標準は500ccだったのですが、時代と共に徐々に小さくなっていっています。なので今は、泡を含めた実注量は中瓶の2/3程度。 たまたま僕が先日行った店では、生が500円で中瓶が750円でした。かなり思い切った価格差に見えるでしょうが、実はこれくらいが適正です。 もう一点、瓶ビールだと2人でシェアするケースもあったり、あとこれは心理的なものも含めて生の方がピッチが上がりがちだったりもするので、業界的には、瓶は置かずに生だけ、というのが正解とされてます。 　 ということはわかってはいるのですが、実は僕も瓶ビール好きです。 カモメさんと同じく瓶ビールの風景が好きというのもありますし、ジョッキは飲み終わりに近づくにつれおいしくなくなっていくのに対して瓶は最後までおいしいとか、最近よくある口径が小さくて分厚いジョッキの飲み口が苦手といった理由もあります。 特に古くからの割烹なんかの、スポッとはまる木の台に瓶ビールが収まってて、２口くらいで飲める小さくて薄いグラスが出てくるパターンが好きです。僕はそれを「割烹ビア」と呼んでるんですが、あれこそが国産ビールを最もおいしく飲むスタイルなのではないかとすら思っています。 　 逆に言うとピルスナータイプのグラスだと、ガラスも薄いし最後までおいしく飲めるので、そういう店では割と積極的に生にします。というかピルスナーグラスで出すタイプの店はそもそも瓶置いてないことが多いですね。 だから居酒屋とかも、無理に細くて分厚いジョッキとかはやめたらいいのにとよく思います。500ジョッキとか大ジョッキなら厚くてもおいしいんですけどね。 　 あとこれは以前からずっと気になっているのですが、外国人が運営するエスニック系の店では、生ビールそのものがおいしくないことが多いですね。生ビールの洗浄方法や注ぎ方はメーカーの専任の方が指導もしに来てくれるんですが、コミュニケーションの困難さゆえか、定期訪問リストから漏れてしまっているのか、それが伝わってないことが多い。 注ぎ方が下手なのはまだいいとして、洗浄が不十分だったり抜栓から日が経ってたりして明らかに臭いビールが出てくる確率が異常に高いです。なので特に初めて行く店なんかではとても怖くて頼めません。 メーカーさんはそういう店こそ重点的に指導した方がいいのではないかと常々思ってます。